鷲ヶ岳登頂断念記


【日  程】1981年03月11日(水)〜12日(木)
【地  域】岐阜白鳥
【山  名】鷲ヶ岳
【ルート 】スキー場よりピストン
【メンバー】山太
●3月11日(水)

とうとう一人で来てしまいました。
予定していたメンバーが来れなくなり、3日間も家でゴロゴロしている訳にもいかず、朝家を出て来ました。

11時30分、正ケ洞のバス停に書く。腹こしらえをして12時半にトポトポ歩き出す。
1時間ほど歩いた頃、地元のトラックに乗せてもらう。ラッキー。

親切な人で途中の別荘地行く様子だったのですが、わざわざ一番上の駐車場まで行ってくれたので、リフトにも乗らずスキー場の中腹の小屋に2時に着くことができました。

小屋で身仕度をしてリフトを横目にゲレンデの隅を登ります。
あらこらからスキーヤーの視線を感じ、おちおち休憩もできません。

3時にスキー場の音も聞こえなくなった平地に到着。1,130m地点です。
ここをベースに、明日驚ケ岳をピストンするつもりです。
天気は快晴、終日雲ひとつありませんでした。

●3月12日(木)
6時半、サブザックを背に鷲ヶ岳に向かう。
雪はよく締まっていて、シールの跡がほとんど付かないくらいです。尾根は広くスキーには快適です。

ただアップダウンが多く距離の割には高度は稼げません。

山頂が目前に迫った頃から急に山容が変わりました。今まで広々としていた尾根は痩せ細り、ナイフエッジはスキーでは越せません。

8時半、スキーをテポしてピーク手前のコブを下ろうとしたのですが、急な斜面に堅い雪でアイゼンなしでは足がすくみます。
一人ではつい臆病になってしまい、テポ地点で一時間もの思案の結果、引きかえす事にした。

仮にここを通過しても、頂上の斜面もかなりきつい。朝は日が当らないから、咋日西日でゆるんだ雪がクラストしてピカピカ光っている。アイゼンにピッケルなしでは相当苦労するだろう。
アイゼン持って来なかったのは失敗だったなあ。
わずか30分で、10時にベースに帰って来ました。

さあこれからどうするか、またま2時間も思案の結果、今晩飯を炊くのも面倒だし民宿にでも泊って美味いものでも食おうと思い、12時すぎテントを畳んで下った。

ゲレンデであらこらシリモチをついている間をぬって、20Kもの荷物を背負ってスイスイ滑っていく私。カッコイィー!。

スキー場を滑り、ゴルフ場を滑り、別荘地を滑り、広々とした畑を滑り、向鷲見村の民家の軒先まで一気に滑り下りた。

ベースより村まで一時間で下ってしまった。酒屋を捜してからでも2時50分のバスは十分間に合う。民宿代がおしくなり帰る事にしました。
今日も快晴、2日共天気は最高、景色も最高でした。

その後この山に登ったのは7年後の1988/02/26 山スキーでした。
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