立山から薬師岳ダイアモンドコース



 22日    23日      24日          25日
 室■■■雷■■■浄■■■五■■■ス■■■薬■■■薬■■■太■■■折
 堂   鳥   土   色   ゴ   師   師   郎   立
     沢   山   ヶ   乗   岳   峠   兵
             原   越           衛

【日  程】:1995年8月21日〜25日
【山  域】:北アルプス立山周辺
【山  名】:室堂山    2,668m
            浄土山    2,831m
            龍王岳    2,872m
            鬼岳      2,750m
            獅子岳   2,714m
            鳶山     2,616m
            越中沢岳  2,591m
            スゴノ頭  2,431m
            間山      2,585m
       北薬師岳  2,900m
       薬師岳    2,926m

【ルート 】:室堂→五色ヶ原→薬師岳→太郎平→折立
【天  候】:22日雨、23日曇り後雨、24日晴れ、25日晴れ
【メンバー】:山太単独


 ★8月21日夜〜22日

 阪神ホテル発のバスはたった11名でしゅっぱ〜つ。こんなんで採算がとれるんだろうか?。
まあお盆休みの時は、詰め込んだのでいいんでしょうね。京都から少し乗車。

 丹さんがお盆休みにこのバスに乗った時「混んでいたのに予定通り到着。さすが」と言っていたが、
「早く着きすぎるので〜」、
と言うことで小矢部川S.Aで1時間半の休憩。
ゲートでも30分の休憩。予定通り朝7時に室堂に到着。

 おいおい、雨が降ってるやないか〜。この世に雨という天気があったとはすっかり忘れてた。(-_-;)
 ガスのため殆ど視界がない。それにもめげず、雨具を付けてとにかく雷鳥沢のテント場まで行こう。
 ちょっと歩き出したんだが、横殴りの真面目な雨と雷にめげてしまい、もう一度バスターミナルに逃げ帰る。こりゃダメだわ〜。
 今日の予定は大日岳ピストンするつもりだった。
パスやなあ〜。みくりが池温泉に入ることを第一目標としよう。

 ちょっと小降りになった頃を見計らい、雷鳥沢にテントを張りに行く。途中で温泉に立ち寄り、温泉だけ入る場合は9時から4時と聞く。もう入れるんだが、やっぱり温泉はちゃんと寝床が出来てからはいらにゃ〜。
 雨は断続的に降り続く。雷鳥沢のトイレで雨が小降りになるのを待ってやっと設営。この日は雨にもめげず10張りほどのテントがあった。
 ええフロやった〜。ぬる〜い湯でのんびりと温まり、外に出てビールをグビリグリビ。そしてもう一度つかる。何度入っても500円や〜。12時頃から3時頃まで居たっけ(^_-)。
 本日の目的達成。後は地獄谷を散策して寝るだけ。 夕方雨が上がり、明日を期待して寝る。

 ★8月23日
 朝、好天を期待してテントのファスナーを開ける。ああ、低くおおっているガスは昨日と変わらない。
天気予報は順調に回復を告げているので予定通りの行動を取る。雨でも縦走はするつもりでしたけど〜。
 室堂ターミナルの方に歩き出すとまた雨。必至に傘だけでガードしたが、せっかく一晩かかって着乾かししたズボンや靴下がまたもやびしょぬれ。
 室堂ターミナルで、朝一番に登ってきた大阪からのバスを出迎える羽目になる。ああ〜もう丸一日、休日が済んでしまった〜。
 どうやら雨も上がりいよいよ縦走開始(7:30)。まずは室堂山へ向かう。でもすぐガスの中に突入。雷鳥が迎えてくれたが〜・・・。「なあ、おまえ。おまえに会えるのはこんな天気の悪いときばっかりや。はようどこかへ行きな。」
 何も見えない室堂山登頂(8:10)
 浄土山の登りは結構きつい。女子大生らしい二人を追い越す。かなりでっかいザックを背負ってる。浄土山(8:45-9:00)
彼女らも今夜は五色ヶ原にテントを張るらしい。
 今年ペンキを塗っていたという富山大学立山研究室だ。なるほど、ペンキで小屋を固めている、と言った感じ。(.)  縦走路は小屋からすぐ龍王岳をトラバースしているが、踏み跡をたどり忠実に尾根を登る。
龍王岳山頂(9:25) やっぱりガスで何も見えない山頂だ。あまり登る人も居ないらしく、少し石が積んであるだけ。コンパスを頼りに縦走路に戻る。ガスで見えないのでかなり不安だった。

 縦走路らしきところに出たので安心して歩いていると。前方から先ほどの女子大生が空身で登ってくる?。 「これ、道でしょうか?。」 「間違いないでしょう。」と自信ありげに返事をしたものの、先に下っていくとだんだん足場が悪くなる。「おかしいなあ???、」と気づいたときはかなり西側の谷に下っていた。 まあ、私としてはよくあることで、トラバースして鬼岳の鞍部で尾根に乗っかる。(10:00)
 でも私が先に下った責任上、先ほどの女子大生が気になる。ザックを置いて「オーイ」と呼んでみたが、風の音に消され応答が聞こえない。ここで持っていた笛をめいっぱい吹いてみる。「ピリピリピリ〜!」返事が返ってきた。
 時々笛を吹いて位置を報せるとやっと姿がぼんやり見えてきた。\(^O^)/あれれ?、男やないか。「助かりました、だいぶ下りたんですが笛が聞こえたので上がってきました。」それから待つこと数十分。やっと彼女らの姿が見えた。(10:25)
 私はまたそこからルートをはずれて鬼岳に登るので、彼女らと別れる。ハイマツのヤブを漕いで鬼岳頂上(10:40)
途中で雪渓をトラーバース。ここで大転倒、すってんころり。(-_-;)、幸い誰もみていない。もう〜!チビッタ靴が悪いんや!と責任転換。何で雪ってこんなにきたないんや〜。必至に汚れたズボンを拭き取る。
 それから数分、今度は岩場で岩をまたいだところで足を滑らす。必至に転倒をこらえたが、何と尻が割れてしまった。(-_-;)

 獅子岳(12:00-12:20) 五色ヶ原テン場(13:35) 、大学生の1パーティーがテントを張っているだけ。テントを張る場所がいっぱいありすぎて迷っちゃう〜。
 テントを張っている途中で、雨だ〜!。「おいおい、もうちょっと待ったれや!」 この雨は6時頃までひつこく降り続いた。テン場を吟味したおかげで浸水は免れたが半端な雨じゃなかった。ラジオを聞いていると、富山地方の数カ所に大雨洪水警報が発令されていた。
 この日は鷲岳のピークハントを予定していたが、残念ながらこれも果たせなかった。 5時頃小屋までビールを買いに行く。すっかりビールを飲む意欲を無くしていたが、テントの申し込みと水をもらいに行った。
 でも水はもうテント場で出るようになっていた。どうやらテントの申し込みも自己申告だけだったようだ。

 ★8月24日
 夜中に一度オシッコに入った。満天の星空とは言えないが久しぶりに天の川をみて嬉しくなった。こんなにええ天気なら今からでも歩きたいと思ったが、まだまだ夜明は遠い。
 5時きっかりに歩き出す。HiOさんとは30分の遅れをとってしまった。天気のいい朝は気持ちがいいわい。いっぱい山が見える。五色ヶ原山荘を過ぎたところから鷲岳に登れる様な道があったが、今日は先を急いでいるのでパスをする。
 鳶山に登り着いたときはもうとっくに日が昇っていた。(5:50) 朝露と言おうか、昨日の夕立の名残か、生え込んだ道はズボンがぐっしょり濡れる。アルプス縦走とは言え、この辺は2300m前後、案外低いんだ。それに何とまあアップダウンが多いこと。

 越中沢岳(7:10-7:30)、たしかに噂のスゴ乗越小屋がスゴそこに見える。 「近くて遠いはスゴの小屋、アップダウンが多いよ」と道標に。納得!。
 HiOさんの報告のコピーを持っているのでタイムが気になる。(20分休憩!。)もう歩かなくっちゃあ、もっと休もうよ〜。
 スゴの頭、ここでピークまで行くのか、勿論行きますよ。それにしてもHiOさん10分の休憩は短いよ。(8:30-8:50)

 スゴの頭からの下りは半端じゃない。見えているスゴ乗越小屋がだんだん遠くになっていくように感じる。(^_^;  HiOさんも言ってたが、スゴ乗越小屋までの登りはきつかった。この日の行程で2番目にしんどかった所だ。スゴ乗越小屋(9:55-10:15) 越中沢岳で小屋泊の兄ちゃんに追い越されたが、このスゴ乗越小屋で追いつく、そして彼がカレーを作って食べている間に出発。もう二度と彼には追い越されることはなかった。だって私は休憩の度に何か食べているので、昼食の時間は取らないも〜ん。

 淡々と登っている尾根はもはや惰性で歩いている。いくら頑張ってもHiOさんのコースタイムを縮めることが出来ない。間山(11:20-11:30) あえぎながら北薬師岳到着(13:05-13:25) ああ、後5分早く着きたかった。赤牛岳ってリッパなんだなあ〜、又一つ北アルプスに課題を残してしまった。ここではじめてカメラを取り出して記念撮影。今回の山行では今までカメラに収める感動の景色が無かったのかなあ〜。

 一歩一歩、ケルン見える薬師岳に近づいてくる。やったぜ!\(^O^)/薬師岳到着(14:05-14:25)ああ、後5分早く着きたかった。 誰もいない薬師岳の頂上を満喫。感動の一時、独り占めの頂上も良いもんだ。ここから見える太郎平小屋は遠い遠い。「遠くて近いは太郎小屋」そんなことどこにも書いていない。(^_^;

 薬師岳から下りのザレの斜面は、どこかで体験したようなつづら折れの道。鹿島槍ヶ岳だったろうか、野口五郎岳だったろうか、思い出せない。隊長が滑りたいと言っていたのはこの斜面か。ちょっと傾斜が緩いのでは〜。ああ隊長は山スキーでもダウンヒルか〜。
 薬師山荘(14:50) から薬師峠までの道、これも遠かった〜。もうええ加減に薬師峠に着くだろうと思っていたところで、たどり着いたのは薬師平(15:10) だった。

 薬師平から沢道に入りどんどん下る。おかしいなあ〜こんなに下って良いのだろうか、薬師峠どころか薬師沢に下って居るんじゃない??。ちょっと不安になってきた。
 ザックがどんどん重くなっていく。かけ声はビール!ビール!ビール!。この下りが今回一番しんどかった〜。やっと沢の岩に×印が見つかり右岸の登山道に入る。見えた見えたテン場が〜。\(^O^)/薬師峠(15:40)、まずビール!。グビリブビリ、うめ〜。よう冷えてました。ぐっしょり濡れたテントや衣類は夕日に干し、気持ちよく乾く。その日のテントは10張りほどでした。ええ天気の山ってええもんですね。


 ★8月25日
今日は下山するだけ、ゆっくり寝ていようと思っていたが、もう体が山用に改造されていて早く目が覚める。 暗い内からあちこちのテントでゴソゴソやっていたようだが、結局一番早く出発をしたのは私だった。(5:20)

 今日も抜群に天気が良さそう、日の出前のヒンヤリとした風は気持ちがいい。
 太郎平小屋は50人ほど泊まっているのだろうか。ぎっしり詰まって食事をしている。おかげで外は誰も居ない。静かな小屋の前を通り過ぎる。(5:40)  さあ後は何度も通った折立までの空中山歩。バスの時間までたっぷりあるし、3日間歩いた余韻を楽しみながらのんびりと下る。
 そう言えば、去年は笠ヶ岳の下りで、後ろから歩いてくる単独行の女性が目に入ったばっかりに、猛烈に飛ばして下りてしまった。悪い癖(^_^;  三角点でしばらく休憩。さすがにこの季節白山も黒いわ〜、出ずっぱりの薬師岳もここでお別れだ。食料はもう殆ど残っていない。持っていた水も全部捨てる。(6:45-7:00)

 下山時のザックの重量は13.5キロだった。二人用の重いダンロップのテントを担いでいる割には上出来上出来!。折立下山。(8:00)
これから登ろうとする人達でごった返している。準備体操をしている者(したこと無いなあ〜)。結団式をしているツアー(参加したこと無いなあ〜)。
 山溪募集の登山教室も結団式をしていたので、面白そうなので見ていました。18名のパーティーは中高年が殆どです。Tシャツ短パンの人から上下のフリースを着た人など色々。サポートのスタッフも大変だとも思い、山に登ってお金が貰えるのもいいなあとも思い、羨ましいような〜・・・。
 9時20分発車のバスは乗客わずか6名。かわいそう。でも運転手さんも気楽なもんで有峰ダムで時間調整のため休憩。売店の女の子と一生懸命遊びに行く相談をしていた。
 私達乗客は売店をウロウロ。ふと気づくと6人が6人ともアイスクリームを食べていた。(^_-)うまかった〜。

            〇~~/\/\~~/\~~ 《山太 Santa!》


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