27日 快晴 折立→太郎平→太郎岳→薬師沢山荘
28日 快晴 薬師沢山荘→雲の平→祖父岳→水晶岳→温泉の頭→高天原温泉
29日 大雨 高天原温泉→岩苔乗越→鷲羽岳→三俣小屋→双六小屋→鏡平山荘
30日 曇り 鏡平山荘→わさび平→新穂高温泉
27日
折立を歩きだしてすぐ、軽登山靴のつま先のゴムがはがれているのに気づいた。
ありゃりゃ!、そういえばしばらくこの靴は履いていなかったな、帰ったら修理しなくっては。
折角の高度を稼いだが薬師沢までダダ降り、今日の行程はここまで、河原で缶ビール一本で、寝ころんでいると、うとうとしてしまった。
28日
今日の予定は高天原温泉まで行くだけ。十分時間があるので、雲の平を散策でもしょう。
地図では4時間の行程が、2時間半で着いてしまった。 山太のピークハント癖がニョキニョキ!。ウン〜モウ!。今回の山行は頂上を踏む事じゃ無くって、温泉にはいる事だったのに。
ちょっと欲がでて、祖父岳に登ってから下ろうか。
祖父岳に登ると、この調子だと水晶岳に登れるぞ。もうそうなったら、休憩も惜しく、歩き出しました。
ところが水晶小屋を過ぎたところで、ちょっとつまづいた時に、右の靴の底のゴムがベロン!半分位めくれてしまった。その場は細引きで、グルグル巻きにして、水晶岳に登る。いまさら引き返すなんて思っても見ません。
ここは北アルプスの最奥、どうせすぐ帰れないや。 水晶岳を過ぎて、温泉沢ノ頭からの下りは、さすが、一般道ではないのでガレガレ!。
なんだか、靴に締まりが無くなってきた。今までは底がはがれただけで、一応は靴は足を包む袋状になってたのだが、内底が広がってしまって、足がでてくる有り様、こりゃダメだ。とにかく、靴の上と内底を足にくくり着け、更にそれを靴底にくくり付ける。まあ今の処、かかとはしっかりしているので、このまま歩けそうだ。
温泉沢に入ってからは、まったく道はなく、沢の中の石を跳び跳び、下っていく有り様です。
あ〜ああ、左の靴も底がはがれてきた。早い内に補強しておこう。
小屋から温泉に行く道とは、逆の方から下ってきたので、上からだと女性用露天風呂が見えるのでは・・・、なんてかすかな期待もあったのですが、残念、露天風呂が見えたときは、おじさんがふたり、スッポンポンでこちらを見ていました。
とにかく、水晶も登れたし、そしてこの楽しみにしていた、露天風呂にも入る事が出来ました。
29日
雨なんです。昨日まであんな良い天気が急変するなんて、思っても見ませんでした。
それも半端な雨じゃなく、ザアザアと本降です。
なんだか下界では、台風13号が日本近海で発生して、その影響の雨のようです。 ここでは停滞なんか出来ません。とにかく、歩いておかなければ明日には帰れない。
もう少し何とか靴を補強しておきたかったが、ちょっと恥ずかしく、隅っこでこそこそ靴を履き急いで出かけました。
もう細引きの予備もないので、途中で見つけた目印の紐を見つけ、早速補強、まあ何とかなるさ。
樹林帯を抜けると、さすが風も強く、傘では役に立ちません。それにもめげず、岩苔乗越から谷道を通らず、鷲羽岳のルートを選択したのは、間違いだったかな?。など思いながら、たたきつける雨の中どうやら鷲羽岳のピークに立つ。
こんな時登っているアホは僕だけだった。おまけにこんな靴で。
さあ、後はひたすら下るだけ。どうやら下りに靴が痛むらしい。かかとの方まで底が剥がれてきた。
景色を見るわけでもなく、休憩もするわけもなく、とうとう一日中、一時も雨は止みません。
30日
おやおや晴れてる、鏡平山荘から外を見ると、槍穂高がくっきり、ラッキー。
ここでも隠れて靴を履き、(靴の部品を足に巻き付け、と言った方が良さそう)早々に小屋を出た。夜明け見えていた山々は、又雲におおわれ雨が降りそうです。
靴底は完全に離脱して、青い細引き、赤い目印テープ、茶色いロープ、白い荷造り紐、いろんな紐でがんじがらめ、もう恰好なんて言ってられません。
新穂高温泉に着いて、早速みやげ物屋さんで草履を買う。脱ぎ捨てた靴の写真を撮って、「良くガンバってくれた!ありがろう。」と礼を言いごみ箱へ。
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この後日談として、薬師沢山荘、高天原温泉に草の庵さんと同じ日に泊まった事が判明しました。
話を聞くと行きのバスも一緒であり、高天原温泉では何と同じ部屋に泊まったのでありました。
〇~~/\/\~~/\~~ 《山太 Santa!》
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