近百・仙千代ヶ峰を楽しく登るルート



 今年の春に、仙千代ヶ峰にチャレンジしようと麓まで行ったのですが、大雨洪水警報で敗退しました。
 それを知っているほんたびさんから、定例会で「仙千代ヶ峰は山太さんに先の登ってもらわにゃ〜。」なんて言われてしまいました。
ヤブと植林の中の仙千代ヶ峰


【日  程】:1995年11月1日(水)前夜31日発
【山  域】:台高山脈東部
【山  名】:仙千代ヶ峰() 1,099.7m
【ルート 】:久豆→西千丈谷道→千丈→仙千代ヶ峰→倉元橋→久豆
【天  候】:晴れ
【メンバー】:こまくささん、山太

 31日夜10時藤井寺集合。すぐに西名阪に乗り、福住インターより広域農道を突っ走り、高見山トンネル経由で大杉谷に入る。水谷のバス停でテントを張ることにする。ここには駐車場とトイレがある。ここまで2時間で来てしまったとは、道も綺麗になったもんだ。行程140キロ(00:00)

 テントを張ってささやかな宴会。あれ!ウレタンマットを忘れてきた。(^_^;うう、冷たいアスファルトの上に直に寝なきゃ〜。
 飲むのはちょっとだけにして、真面目に1時頃消灯。上弦の月は沈み、星がいっぱい。キレイ!

 6時に起きる。青い空そして白い雲、風は強いが良い天気だ。自動販売機でホット紅茶を買いレーズンパンをかじる。それだけだけど、110円出せばすぐにホット紅茶が飲めるってリッチ。おまけにトイレは水洗だ。

 テントを撤収して足拵え、あれ〜ぇ!、靴下を忘れてきた。昨日から素足にサンダル(ちゃんと踵にひっかけのあるサンダルですよ)で車を運転してきたので、まったく靴下がない。
 単独ならこんなしょうもないミスで、山に登るのを諦めなけりゃならないところだが、こまくささんの予備の靴下を借りて事なきを得る。

 久豆集落の橋を渡ったところに登山道らしき道がある。しかし何の道案内もない。良いのかなあ〜。(7:10)
 とにかく道はしっかりしているので、安心して雑談をしながら歩く。

「先日三重岳では取り付きから間違ってるんだって」。なんて笑いながら〜。そんなこと言っても良いのかな〜。

あれっ?、道がないで〜。結構ハッキリした道を歩いていたのに、河原で急に道が無くなってしまった。こんな場合は対岸に道があるもんだ。でも見つからない。
 だいたいやね〜、取り付きからテープや登山口案内のプレートがまったく無いのがおかしい?。もう一度戻ろうや。いや、やっぱりこの道しかないわ〜。

 ウロウロそんなことをして、やっと朽ちた橋の残骸らしきものを見つけ崖をへつり通過、沢登りみたい。それを越えるとちゃんとした橋が架かっていた。
やっぱり対岸にあったようだ。(^_^;  そのあと、しばらく右岸の道はかなり谷底より高いところに付いている。

 標高350メートル地点、大きな出合の手前で左岸に渡り、道はどんどん尾根を登っている。枝谷を巻くにしては高く上がり過ぎてるわ〜?、何て思っていると、とうとう道が無くなってしまった。高度は約600メートル、このまま薮を漕げば880メートルの小森山に登ることになる。
 小森山は仙千代ヶ峰からかなり離れるので、尾根通しに行けるか心配。もう一度沢まで下ることにする。

 何度も何度も微かな仕事道が現れるので、出来るだけトラバースするように歩いて、やっと枝谷に降りる。その先は杉の植林帯になっていて、かなりハッキリした道を見つけた。
 この道を登るべきか下るべきか議論したが、下ることに決定。そして、本流の右岸に道を見つける。これだこれだ!\(^O^)/。
 今度は黄色いビニールテープの印がある。約1時間半もさまよってしまった。
でも現在地はちゃんと把握していたので、道が見つからなかっただけで、迷ったんじゃないもんね。(9:30)

 植林の中を登っていくと、またまた道が無くなってしまった。上の方でチェンソーの音が聞こえる。それからしばらく適当に歩きやすいところを登っていくと、間伐作業をしている人達に出会った。
 5人ほどのグループで作業をしているのだが、毎日ここまで通勤に登ってくるのって大変だろうなあ〜。

「よう〜ここまで登ってきたなあ〜、仙千代だったらもうすぐじゃろう〜。」
とおじさんが激励はしてくれたが、なっかなか遠い。実際はこのおじさん、仙千代ヶ峰まで登ったこと無いと思う。

 尾根に出ると今年一番と云う寒波で風が強い。時々しぐれだろうか、水滴がキラキラと舞う、でも良い天気や。身体はよく空冷装置が利いて快調快調。
 尾根にもほとんど道は無いが、植林の中は歩きやすい。

 千丈到着(11:10) 。まったく何も見えない薮の中。このあたりから道は刈り込まれ、だんだんハッキリしてきた。倉元橋へ下る分岐はテープがいくつも付いている。
 仙千代ヶ峰手前のピークは台高山脈の唯一の展望だった。

 仙千代ヶ峰到着はちょうど12時。東の方は杉の植林、西の方は自然林。紅葉はもひとつだ。まったく展望はないが結構広い頂上だ。今にも倒れそうな櫓が立っている。ここから水呑峠へのプレートがあったので道があるのだろう。
 少し戻って風の当たらないところで昼食にする。ビールで乾杯!。

 下山は倉元谷左岸尾根道を下る。分岐のところで少し分かりにくいが、丹念にテープの印を拾っていけば大丈夫。(13:40) この道は下るほどかなりハッキリしていて、迷うようなところはまったくない。所々に(仙千代ヶ峰→)、という印もある。どうやらこちらの方のルートがメインらしい。
 そう言えば登ったルートには一枚の道標やプレートも無かった。

 倉谷橋に降りる。最後は小さい沢から自動車道に出た。登り口には小さな登山口のプレートがあっただけ。(14:30)
 こちらからピストンすれば迷うこともなく、ピークを踏むことが出来る、お手軽コース。でもお勧めコースは久豆から登って、こちらに降りてくると楽しいですよ。(^_-)

 何か収穫はないかと、クビがだるくなるほど上を向いて歩いていたが、ダメでした。昨夜から木枯らしが吹いて、ムカゴは全部落ちてしまったんでしょうね。久豆に止めてあった車までぽくりぽくりと歩く。4時車到着。
 結構林道歩きも長かった。帰路スメールでひと風呂浴びて帰りました。

            〇~~/\/\~~/\~~ 《 山太 Santa! 》

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