奥美濃千回沢山、4度目の正直


どこが千回沢山じゃ!、4回じゃわい!

 「10月に沢ですか〜!」(.)
 8月の囲炉裏月例会で渋々決まった計画である。だって寒いもん〜、だって冷た〜いもん!。
 しかし千回沢山は山太にとって悲願の山なんです。今まで3度も敗退している。囲炉裏最強の助っ人、佐野さんがサポートしてくれると言う。このチャンスを逃がす訳にはいかない。いや、本当は涙が出るほど嬉しい。
 北のイチン谷からは、今年の春敗退しているので、今度は南側の入谷から入ることにした。

【日  時】1996年10月17日〜18日
【山  名】千回沢山  1,246m
【山  域】奥美濃
【天  候】晴れ
【メンバー】佐野 誠さん  こまくささん  2FUさん  山太
【ルート 】17日 門入7:30→8:10千回沢出合→9:15中ノ谷出合→11:30滝
          →13:30千回沢山14:20→16:45出合676m泊
      18日 泊8:00→10:00蔵ヶ谷出合→12:00門入

※10月16日

 学園前を夜9時に出発して、根尾村から馬坂峠を越え、ダムに沈む旧徳山村に入る。道中の失敗を一つだけご紹介。(^_^;

 京滋バイパスを抜け、次はそのまま名神に入るはずが、いや入っていると思って走っていると、突然信号がある。オヨヨヨ!。(.)
 最近は名神にも信号が出来たんかいな?。ちょうど黄色だったのでそのまま突っ切ったが、あれが赤だったらどうなっていたんだろう。!
 ビックリしたなあ〜モウ。どうやら話に夢中になっていて、名神に入らず一般道に出てしまったようだ。(^_^;

 今回、馬坂峠を越えてきたのは、「ダム工事のためR417は夜間閉鎖されていることが多い。」との情報を得たからだ。まあ、そんなのこんなので1時に門入に到着。早速懲りない面々の宴会が3時まで続いた。

(朝靄の門入村跡、寒そう〜)  

※10月17日
 朝、車にびっしり霜が降りる冷え込む。こんな寒いときに沢登り!〜。わてらアホじゃわい。
 しかしまだ上手がおるもんで、今回参考にした記録は、11月の終わりに同じルートを遡行しているのだ。

 門入からまだまだ車で入れそうだが、私のハイウェイ走行用の軟弱車ではチトつらいので、ここから歩いてもらう。

 以前に入谷の不動沢から不動山に登っているのだが、すっかり変わっている。じゃなくて、しっかりと忘却の彼方。(-_-)~~

 (蔵ヶ谷、千回沢出合、これより入谷)

 蔵ヶ谷と千回沢出合から冷たい沢の中を歩く。ブルブル。蔵ヶ谷と中ノ谷出合で最初の休憩。ここは昔不動山に登ったときにベースを置いたところだ。これはよく憶えていた。
 マタタビの熟れた実をみっけ!。2FUさんとふたりでかじる。。

 3メートル程の滝、右岸に巻き道もできている、楽勝。次の20メートル程の滝はチトやっかいだった。
 右岸のルンゼを登る。右側の岩盤が越せず、どんどん上へ上へと追いやられる。ほとんど木登り状態で腕力だけが頼り。枝尾根のようなところに乗っかり、その尾根を下ると本流に出た。
 2FUさんが紅葉したウルシの葉が服に付いたと、やかましい事やかましい事。

(小滝はほとんど直登)

 次々と地図通りの谷が出てくるので嬉しくなる。これが沢の面白いところでもある。
 水が無くなった頃の源流は、まるで登山道の様に歩きやすい。いよいよ沢が切れた。今までトップだったアタック隊長の佐野さんが、ヤブ山突撃隊長の2FUさんにトップをゆずる。
 案外明るい潅木の紅葉のヤブだ。前方が平らになりかけてきた。もうすぐ頂上だろう。敗退長の山太に第一登頂をゆずってもらい、残りを一気にヤブを漕ぐ、しかしそこは頂上ではなかった。地図を見ると頂上台地が大きくて、三角点は少し東に片寄っている。

 (やったぜ!悲願の山頂)

 1時30分登頂!\(^O^)/ やった、やった!

 皆で登頂を祝い、握手をしてくれる。この山を目指して十数余年。片時も私の脳裏から離れることはなかったこの山頂!。まあ、それ程でもないけどね。

↓(山頂より南を望む。蕎麦粒山が立派。)     

 微かに北と南の展望が開けているが、ヤブに囲まれた奥美濃の頂上としては上出来かな。澄み切った秋の空に広がる奥美濃の山々は、どれもこれも思い出深い山ばかりだ。
 一本のビールを4人で分け乾杯!、記念写真、山座同定、携帯で登頂報告、昼食、1時間ほど頂上の一時を楽しみ千回沢に下る。

 ガレガレの谷をどんどん下っていくが結構長い、巻くような滝もなく変化に乏しい。惰性のように歩いていく。右岸に大きなカツラの木をすぎると676mの出合に着いた。5時少し前だ。

 (ツエルトを張り今夜のねぐら)    

 今日の予定はここまでである。ちょっと下ったところにテン場を見つけツエルトを張る。
 マキを集め、火がついた頃日が暮れた。沢中泊りは何年ぶりだろうか、実に気持ちの良いひとときである。

※10月18日
 夜はちょっと寒かったけど、皆十分睡眠をとった顔で起きてきた。今日も空模様など気にする必要もない上天気。

(穏やかな谷の下りは山菜モード) 

 昨夜、こまさんが作ったわさびの葉の湯通しがうまかったので、今日は皆でのんびりと山菜モードの沢下りだ。皆の腰にはビニールの袋をぶら下げ、わさびの小葉を摘みながら、右へウロウロ左へウロウロ。
 途中に3メートルほどの滝が2ヶ所あったが、いずれも巻き道が出来ていてザイル無しで下る。結局今回は一度もザイルや登頂道具の出番が無く、ちょっと残念でもある。

 朝から2時間ほど歩いて10時に遡行を開始した蔵ヶ谷出合いに戻ってきた。おめでとうございます。無事下山!\(^O^)/。

 山太の我侭な山行に付き合っていただいた皆さん。本当に有り難うございました。m(_ _)m


            〇~~/\/\~~/\~~ 《囲炉裏 山太 Santa!》


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