明神平・たった一人の樹氷の祭典


3週間前、林道終点で敗退してしまった明神平へ、再チャレンジして来ました。
『樹氷正装』
 樹氷の衣装を纏い、ポーズもバッチリ!。


【地  域】  台高山脈
【山  名】  水無山
【日  時】  1998年01月30日
【メンバー】  山太 単独
【コ ー ス】  大叉→明神平→
水無山 ピストン
【天  気】  快晴


 やっぱり山は早立ちだ〜。それは分かっているけど、いつもはつい寝坊。でも今回は違う。ラジオもテレビも新聞も、どれも好天を保証している。

 嬉しくて早く目が覚める。5時半に出発する。今回は下市口から吉野町を通って、小川から大叉に入る。この道は高速代が要らない。\(^O^)/

 大叉から奥は圧雪になったのでチェーンを付ける、前回はこれを無精したために林道終点でバテてしまった。

 谷に入ると雪はどんどん深くなる。チェーンを付けても深い雪は車が蛇行してしまう。とうとう急な坂で進行不可能になってしまった。バックして勢いをつけるが、同じところで止まってしまう。
 一人なので無理はやめて、広いところまでバックして車を止める。

『樹氷網模様』 空を見上げた。
網を掛けられたように樹氷が私を囲む。


 8時半に歩き出す。2分ほど歩くと林道終点に着いた。な〜んだ、無理をすることなかったんだ。

 踏み跡はあったが、凍結まじりの圧雪は滑りやすくアイゼンを履く。昨日まで雪が降っていたのだろう。木に付いている雪が綺麗だ。

 風もなく空は真っ青、早く日の当たるところへたどり着きたいと焦る。明神谷のツララは見事に成長していた。

  カメラと三脚を両肩にたすき掛けして、ザックを背負い、前にはウェストポーチ、そして手にはストック、あまり人には見せられないフル装備。(^_^;

『薊岳遠望』
明神平より薊岳を望む


 写真を撮るときは丹念に三脚を立てるが、三脚の足が雪に潜りセットしにくい。でもこのペースは疲れなくて良いわ〜。踏み跡を外れると膝まで潜る。樹氷の先端が日に当たり光り始めた。三脚を立てる回数が増えてくる。

 杉の植林帯を越えると、桜が咲いたような樹氷が広がった。樹氷のトンネルをくぐる。見上げれば青と白のコントラストが見事だ。

 視界がパット開けて明神平、到着ぅ〜。10時40分頃だっけ。この日差しはもう春山だ。今朝は高野山ではマイナス10度とかで、かなり冷え込んだようだが、移動性高気圧の影響で気温はグングン上がっている。

 しばらく薊岳やウサギの足跡などの写真を撮っていたが、時間があるので国見山方面へ歩いてみよう。


 これから先はトレースがない。膝まで潜る。「ラッセルか〜、久しぶりだ。こりゃ駄目だわ〜。」と思いながら歩いているうちに感が戻ってきた。 一歩進んでは一瞬止めて、ぐっと踏み固めて反対の足を前へ進める、また一瞬止めてぐっと踏み固める。

 時々新雪に埋まった足跡があるが、私の思うように進んでいないので、頼らず登る。

 40分ほど登って、そろそろ国見山かと思ったら、なんのなんのやっと水無山だった(^_^;。今日はここまででおわり。

 水無山は樹氷の中の山で見晴はないが、少し下ったところからは明神平まで抜群のスキーゲレンデだ。

 明神平に戻りまたファインダーを覗くが、もうピーカンの写真は撮り飽きた。1時半、明神平をあとにする。


 相変わらず空は真っ青だが、樹氷は解けて木々の白さは少なくなっている。明神平を舞台として、σ(^_^) たった一人のために演出してくれた樹氷の祭典は終わった。

 2時半車に戻る。 ああ〜、スッとした〜!。

            〇~~/\/\~~/\~~ 《山太 Santa!》



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