三重県ヤブの古ヶ丸山と白倉山



 関西から前夜発日帰りで登るには、ちょっとハードな山でしたね〜、ああしんど!。運転手のあきゆきさん、もっとしんどかったでしょうね、お疲れさんでした。

 【日  程】93年5月5日(水)〜6日(木)
 【地  域】台高山脈枝尾根
 【山  名】古ヶ丸山()1,211.0m 白倉山()1,236m
 【ルート 】犂谷(からすきたに)→古ヶ丸山→白倉山  ピストン
 【入下山地】三重県宮川村宮川犂谷出合
 【天  候】晴後曇後雨
 【メンバー】あきゆき、白馬山猫、山太

 5月5日(水)

 今回のメンバーは京都の白馬山猫さん、奈良のあきゆきさん、大阪の山太と言う事で、山太の仕事場の関係もあり、近鉄西大寺集合になりました。
お互いにGWは仕事だった、同志です。(^_^;

 21時西大寺に集合という事を聞きつけ、MOGUさんが送りにきてくださいました。MOGUさんはこの辺の山には詳しく、ルートやテン場のアドバイスを受け、あきゆきさんの車で出発です。おっとっと、これから山に入る前に、酒屋さんを探さねば〜。おいおい、こんなに買って大丈夫か??。MOGUさんのボトルの差し入れもあるのに!。

 さすが室生山地の主!あきゆきさんは、地図を見ないで難なく高見トンネルから三重県に侵入。あきゆきさんの道路地図や、山太の20万の地勢図には開通していない湯谷峠を越える事が出来た。これで1時間近く時間短縮!。おお山太の地図は昭和42年修正測量だった。()

 この頃から山太のご様態が〜、西大寺に集合までちょっとMOGUさんと呑んでいて少し酔っぱらっていたのですが、それとは違う車酔いが〜(^_^;。
 ナミゲーターは地図を見なくっちゃいけないのですが、地図を見れば、うぉぇ!、おかげでしっかり道を間違えてしまって、松坂方面に走っていた、ああ30分のロスかな。

 12時犂谷出合到着、林道の入り口にはゲートが有り、これより車の侵入は禁止。ちょうど入り口に良いテン場があり、街灯もついている。さあ宴会だ!、と言いたいのだが、明日の山が心配です。ピークハンターの山太としましては、古ヶ丸山だけではなく、白倉山も登りたい。
MOGUさんから「白倉山ピストンだったらビバーグの可能性も有るよ。」と言われ闘志が沸いている!。が車酔いでしんどい。あんまり呑めず、2時に寝る。


5月6日(木)

 5時半トラックの音で目が覚める。ゲートを開けている音。その後どんどん車が林道に入っていく、こんなに早くからお仕事をして居るんだ。もう寝ている訳にはいかんで!、わしらも仕事をせにゃ!。早々にテントをたたみ、朝食も作らずに6時過ぎ歩き出す。朝食は次の休憩の時にするんだもん!。

 さあ、いよいよ山行報告です。出発地点の標高は 168m、古ヶ丸山は 1,211m だから、千メートル以上の登りです、結構なアルバイト。
 林道は途中で二股に別れている。右は旧林道で沢沿い、左は新林道で上へ。
地図にある旧林道を歩いていると、山仕事の人達に出会う。「この道はこれ以上は行けない。」と言う事です。数年前の台風で林道が寸断され、もう修復はされていない様子です、その変わりに山側に別の林道を作っていました。
 私達はその山仕事の方達に同行して、林道の奥へ案内して貰う。左岸は殆ど伐採されている。登山道のある右岸も今伐採の真っ最中です。

 崖をよじ登り新林道に出て、ほんの少し行くと新林道は終点。また旧林道に崖を降る、何でこんな事するの??、と思ったのですが、このナゾは下山する時に分かりました。新林道を作っていく時に出てくる土砂を旧林道に落としているのです。その為にある1ヶ所だけ旧林道が全く使えないのです。納得!。

 旧林道の終点からいよいよ山道、待ってました!。結構踏み後はしっかりしている。さすがここを職場とする人達の足運びは完ぺき!、汗たらたらで後を付いて行く。
すぐに沢道と尾根道の分岐、そこで道を教えて貰い、彼らと別れて私達は急な尾根道をアヘアヘと登る。急に前方が開け伐採した斜面に突入。もう道なんてどこへ隠れてしまったのやら、丸太の綱渡り、丸太くぐり、まるでアスレチックです。トラバースしながら登ると、やっとハッキリした道に出た。やれやれ、このコースを山仕事の方に教えて貰っていなかったら、迷っていたでしょう。

 道は 570m 地点で出合う沢に出てきたが、地図ではこの沢を渡っているはずなのにどんどん枝谷を登っていく?、おかしいなあ、この沢を渡るはずなのに、こういう時には山太は休憩する事にしている。その時の一時の考えで行動してしまうと結構迷ってしまうもんだ。ちょうど腹も減ってきたし、朝食にする。

 7時20分から約30分休憩、あきゆきさんの奥さんの愛情弁当を皆でたいらげる。うまかったぁ、ごちそうさまでした。にぎり飯をほうばりながら枝谷の左岸を眺めていたが、どうやら下には道を付ける地形じゃない、もう少し枝谷を登ってみるか、と言う事になった。正解!。

 8時25分、おお、やっと植林小屋が見えた、ようこんな所に小屋を建てたもんやなあ、と感心するほど良い場所であった。すぐ横に水がある良い台地です。またまた20分の休憩、さあここから尾根の登りです。結構きつい直登と言っても良いくらい、こんな登り好っきやなあ、高度計を見るたびに数字がどんどん上がっいく〜。
 赤と白と黄色と青のテープが頻繁に出てくる、おかげで迷う事無く私達を導いてくれた。(と書きたいんだけど、相変わらず間違った。)どんどん高度を稼ぎ、一気に標高差400メートルを登ってしまう、稜線に出るまでは、結構手入れの行き届いた杉の植林の中でしたが、稜線にでると自然林が残っていた。頂上に9時45分到着。

 自然林の気持ちの良い頂上だがちょっと見晴らしが悪い、だが池木屋山や大台ヶ原山周辺が良く見える。
 あきゆきさんと白倉山に行く相談をしていると、白馬山猫さんが、「へえ、まだどっかに行くんですか、古ヶ丸だけとちゃうんですか????。」ごめんなさい彼には言ってなかったっけ。

 10時30分白倉山へ向かう、生え込んではいるがハッキリした踏み後がある。道には鹿やなんかわからん糞がいっぱい、踏み後は獣の踏み後だなあ〜。
でっかい百日紅の木や、石楠花がいっぱい、石楠花の花はまだつぼみです、山ツツジがすごくきれい。雑木林はまだ芽が出ていないので大したヤブ漕ぎではなかったが、夏の盛りだとあの縦走は大変だろう。途中結構な岩場があり、ちょっとびびらせる。

 11時40分本日の最終点白倉山に到着、ここは最高の展望です。頂上に寝っころがってても360度のパノラマ!。各自ラーメンを作りながらこの大自然を満喫する。有りましたよMOGUさん!、石楠花のひとかかえもあるような大木が。今回はきっちり地図を広げ山座同定をやりました。でも登った山は少ないなあ〜。しばし昼寝、どうやらイビキをかいて寝ていたようです。

 13時下山開始、登った道をそっくりそのままピストンする。古ヶ丸山迄は往復おんなじ時間、1時間10分だった。
またまた古ヶ丸山で20分の休憩、14時30分下山開始。植林小屋にたどり着いた頃からポツリポツリと雨が〜、ありゃりゃあ。
 伐採してあるアスレチックの様なところで、登る時に通った所なのに道が分からず、強引に急斜面をころげ降りる。やっと道を見つけた頃雨が強くなり傘のご厄介になる。取りあえずヤブ漕ぎの途中で強い雨にならなくってセーフ!。

 林道から少し入った所にある、林業の作業宿舎のガレージを拝借して、あきゆきさんに車を廻してきていただいて荷造りをする。あきゆきさんご苦労様。
 あきゆきさん風邪気味で、ちょっとバテ気味なのにいちばん歩かせてごめんなさい。下山は16時40分でした。

 帰路の途中、奥香肌温泉でさっぱりして帰ったのでありました。

        〇~~/\/\~~/\~~ 《 山太 (Santa!) 》
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