紀ノ川土手の山、飯盛山


 山に登ろうと思うとまた天気が悪い。雨という天気予報に躊躇していたが思い切って出かけることにした。
 【日 時】1997年3月13日(木)
 【山 域】紀伊北部
 【山 名】飯盛山(746.7m)
 【ルート】和歌山線名手駅→麻生津橋→桂峠→飯盛山→麻生津峠→麻生津橋
 【天 候】曇り
 【地 図】5万図「粉河」  2.5万図「粉河」「竜門山」
 【Menber】単独

 名手駅から紀ノ川を渡る橋は麻生津大橋と麻生津橋と二つある。古い麻生津橋を渡ったところに車を停め、まっすぐ山に向かって歩く。9時半だった。
 細い舗装道路は何本も枝分かれして、どの道を登ったらいいのだろうか。適当に高み高みへと登っていく。
 野良仕事のおばさんに道を聞くと、この上には道がないと言われる。山の事は全く知らなかった。西脇の方から登る道があると言っていたが、でもこの道でも登れそうだがなあ〜。

 道を尋ねておきながらそのまま無視して登るわけにもいかず、少し戻って右側の道を登る。
 この辺はイチジクやミカンや桃などの果実畑の斜面で、その仕事道が縦横無尽に付いている。とにかく上へ登れば良いのさ。
 舗装道がとぎれると全く道がなくなってしまった。しばらく桃畑の中を歩いたが藪に突き当たってしまった。
 毎度のことである。気にしないで藪に突入、歩きやすいところを登ると獣道のような踏み跡を見つけた。その道は登るほどはっきりしてやがて古い道になった。ここで初めてテープの印を見つける。
 この辺に樹齢750年という桂の木があるそうだが、見つけることが出来なかった。

 11時に桂峠にたどり着いた。尾根の道ははっきりしていてよく手入れもされているが、私が登ってきた道はほとんど使われていないようだ。おかげでちょっとアドベンチャー遊びをさせてもらった。
 11時半頃飯盛山に到着。尾根道も飯盛山も展望はなく残念だ。頂上の切り開きで毎度のラーメンとビールでのんびりする。暑くもなく寒くもなく、幸せ幸せ。

 頂上からほんの数分下るともう林道に出た。「大阪周辺の山200」にはこちらから登るようになっていたが、これじゃ面白くない。でも私が登ってきた道は失敗する確率も高そう。

 少し下ると飯森城がある。これって何のため?、観光用でもなさそうで門は閉ざされている。地元のシンボルだろうか。そして次にはこんな山奥にホテルがある。儲かっていないだろうなあ〜。
 周辺は別荘地になっているが、どの家も朽ちて“強者どもの夢の跡”といった感じだ。もう10年ほど放置されているようである。

 麻生津峠からは視界が開け、眼下に広がるフルーツ畑と紀ノ川と和泉山脈が雄大だ。
 紀ノ川の向こう側の土手が和泉山脈。こちら側の土手が九度山から竜門山に続く尾根。まるで箱庭を見ているようだ。
 2時に車に戻る。ノンビリとした楽しい山行だった。

            〇~~/\/\~~/\~~ 《山太 Santa!》



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