【日程】1989年02月22日
【地域】加越国境
【山名】法恩寺山 1356.7m
福井県の法恩寺山(1357)の、中ノ平避難小屋に泊まったときの話をします。
行程は平泉寺に夜中に着き、駐車場にテントを張った。翌日スキーで法恩寺に登り避難小屋に泊まり、翌日下山という前夜発1泊2日でした。
その避難小屋は二階建てで、詰めれば50人は泊まれるような小屋です。その日は誰も居ませんでしたが、なぜか生活の臭いがするんです。
二階にはテントが張ってあり、衣類やザックやワカンの作りかけ等がある。私達は、テントの持ち主が帰ってくるかもしれないなあ〜、と思いつつ、下で食事の用意をしました。
ちょうど大鍋があったので、それを利用して薪のダルマストーブで、雪を溶かし始めました。何故か、薪も周辺の木を集めたのかいっぱいありました。
水を作りながら、暇つぶしに小屋にあるノートを読み始めました。それはまるで日記のよう。
私たちは3月に登ったのですが、11月頃からある人物が、一人でそのノートを、びっしりうめつくしているのです。
仕事を辞め、米と食料を買い込んで小屋で生活を始めたそうです。
正月はさすが、山を下り親戚の家に厄介になったようですが、その後アルバイトをして又、米や食料を買い込んで、小屋に舞い戻ってきたようです。
風呂は、大鍋でお湯を沸かし体を拭く。洗濯もこの大鍋で・・・。と書いてあるのです。(--;)
ちょうどダルマストーブの大鍋は、大量の雪を溶かし、お湯が沸いたところです。もちろん、その湯は食事に使おうと思っていたのですが、使う気にはなれません。食事がすんでから、この日記を読んでいたら悲劇です。胸をなで下ろす。
幸いその夜は、食料の買い出しか、彼は帰ってきませんでした。避難小屋に住み着くなんてちょっと迷惑な話ですね。でもなんかうらやましい気もします。
〇~~/\/\~~/\~~ 《山太 Santa!》
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