奥美濃・ドウの天井へ



 “おじさん秋の奥美濃詣で”は今年で5年目を迎える。
 奥美濃が大好きだった山太は今では超ハイカーになりつつある。そのいにしえの思いを何とか継続さそうと、佐野さんが毎年誘いだしてくれる。
 千回沢山、蠅帽子山、瓢ヶ岳、越山、そして今回のドウの天井、だんだん険しい山ではなくなっているが、十分に奥美濃を満喫させてくれる。

【山  名】 ドウの天井(1,332.7)
【地  域】 奥美濃
【日  時】 2000年11月15日(前夜発)
【メンバー】 佐野誠、赤名、山太
【コ ー ス】 上大須ダム上流コウチ谷遊歩道→明神滝ピストン
       上大須ダム→中部電力道路→川浦ダム→ドウの天井ピストン
【天  気】 曇りのち雨



 真夜中12時に上大須ダムに着いた。今夜の宿はダムから少し上流の休憩所にする。綺麗なトイレもあり東屋はまるで博覧会のパビリオンのよう。テントを張って夜食をかねたささやかな宴会。 #(~0~)/U


 翌日、ダム源流のコウチ谷に入ると立派な遊歩道看板があった。ここまで観光地になりつつあるとびっくりする。
 この遊歩道は明神滝を見る回遊コースになっているが、どこかに明神岳に登るルートが有るのではないかと期待していた。
 残念ながらその道は見あたらない。明神岳稜線付近は結構急な斜面でこれを登るにはそれなりの心構えが必要だ。私たちは引き返す。
 上大須ダムから左門岳が見える。
 

 ダムの駐車場に車を止めて少し下ると中部電力の工事道路がある。ゲートは自動で開く立派なものだ。
 ちょうど電力関係者が居たので道路状況を聞くつもりで話しかけると、「関係者以外は歩いて入ることも遠慮して貰いたい、」とのこと。
 私たちは登山関係者と言うことで遠慮はしないことにする。
 一応赤名さんの車に有った工事関係者の文字が入ったヘルメットをザックにぶら下げる。

 紅葉がすばらしい。道もドライブウェイのようにすばらしい。グニャグニャした道はショートカットしたら早そうだけど、全く見あたらない。ただひたすら歩くしかない。
 単調な林道歩きは足が疲れる。30分毎に休憩を取りながら歩く歩く。
 屏風山の綺麗な山容が見えてくる。能郷白山も見えてきた。少し天気が悪くなってきたのでそれ以上遠くは見えない。歩く歩く。

 眼下に上大須ダムが見える。谷は色とりどりの紅葉で綺麗だ。歩く歩く。

 自動車道が別れている。まっすぐ右に行けば川浦ダム、私たちは左に曲がり尾根に乗っかる。川浦ダムが見えるかと期待したが、右の景色は開けない。

 明神山への登山道が有った。明神山は尖った山だが、視線より低く、ここからだと魅力を感じない。歩く歩く。

 いよいよドウの天井の分岐だ。やっと山らしくなった。シャクナゲのかすかな道を辿ると・・・。

 なんじゃいこりゃぁ!。遊歩道が出現。
 丸太の階段なんてもんじゃない。立派立派!

 階段を上ると展望台があった。展望図看板、ベンチ、それがドウの天井の山頂だ。
 遠くは中央アルプス、北アルプスとあるが今日は展望が悪い。
 みんな頭を隠して記念写真。

 デジカメだけじゃあ不安なので、アナログでも記念写真を撮っておこうと、佐野さんもカメラを引っ張り出す。

 下りは遊歩道を下る。駐車場もありたこ焼きの屋台があっても不思議はない。

 地図では川浦ダムから上は工事中の破線になっていたが、舗装も済み完成している。そして道はまだまだ続いて北東の方に下っている。何処までついているんだろうか。

雨の自動車道をまた歩く歩く。雨に濡れた紅葉がいっそう綺麗になった。

 道路工事の人にこの道が何処まで通じているか聞くと、川浦までついているそうな、おまけにあちらの方はゲートが無く一般車も通行できるらしい。ガ〜ン!。
 私たちが今日歩いた車道歩きの5時間は何だったんだよう。

 奥美濃では登りにくい山としてトップクラスだったこのドウの天井は、もはや駐車場から10分で登れる超ハイキングの山になってしまった。